故人との思い出の整理は必要?

「故人との思い出の整理は必要ですか?」

カウンセリングをしているときに、こう聞かれる時があります。

大切な方、亡くなった方との思い出。

それはとっても大切なものです。

苦しい思い出も、悲しかった思い出も、

イライラした思い出も、楽しかった思い出も、

笑いあった思い出も、すべて大切なものです。

 

よく前を向くには、思い出を整理したり、

遺品を整理したりすることが必要だと、

書いてある記事を目にしたりしますが、

その方もそのような記事を目にしたようです。

思い出の整理はしたくなったらしよう。

個人的な意見では、思い出の整理はあなたがしたくなったら。

で全然かまいませんし、むしろ誰かに言われて、

前を無理やりむこうとして整理をする。

というのは、あまりお勧めできません。

 

それは、思い出の整理をするにはエネルギーがいるからです。

昔のことを思い出し、それに伴いいろんな気持ちが沸き上がってくるからです。

すると、悲しくなったり、いいことも悪いことも思い出し、

気分が上下しますし、最後はもしかしたら喪失感を今まで以上に感じるかもしれません。

 

その為、思い出の整理をするには準備がいります。

そのタイミングは、あなたの心が教えてくれます。

「そろそろ整理をしよう。」

「この本は、もう大丈夫だ。」

といったように、心が教えてくれる時がありますから、

それまで丁寧に時間をかけてください。

 

また、思い出の品をすべて整理する必要なんてこともありませんから、

どうぞ大切なものは、ずっとあなたの傍に置いてあげてください。

その方がきっと、天国にいる方も喜ぶと感じます。

亡くなって天国にいる方は、あなたのことを大切に思っていたでしょうし、

生前、その持ち物を大切にしていたでしょうから、

その方が大切にしていたものをあなたも大切にしてあげることは、

とっても大切なことです。

 

ただ、故人が大切にしていたからこそ、

残したくないというお気持ちもあるかと思いますので、

その場合は、よくご自分とご相談の上で選択をしてくださいね。

ずっと持っていても大丈夫です。

「思い出の整理がいつまでもできない。」

と悩むことがもしかしたらあるかもしれません。

 

その場合でも、どうかご自分を責めないであげてください。

まだ、その物を通してつながりをリアルに感じていたい気持ちや、

捨ててしまうと、過去が薄れていってしまい大切な思い出がなくなってしまうような、

そんな恐怖感や、だからこそ大切にしたい思いの表れですから、

どうかそういった気持ちを大切にしてあげてください。

 

人からどういわれようが、前を向くタイミングは、

あなたにしかわかりません。

どうか丁寧に時間をかけてください。

もし整理をしたいと感じたときは。

思い出を整理するときは、

心のアルバムに一枚一枚しまうことが大切です。

ゆったりとした姿勢で座り、

頭の中で、一枚一枚思い出を写真のように思い出してみましょう。

 

そして、その思い出をイメージの中で結構ですので、

頭の中にアルバムを作って、一枚一枚閉じてきましょう。

ゆっくり時間をかけて下さい。

思い出にタイトルをつけてみるのもいいかもしれません。

 

一つ一つ丁寧に心のアルバムにしまってあげてください。

そして、一人では難しいときは、お気軽にご相談にいらしてください。

  著者プロフィール

野川 仁
野川 仁

元引きこもりの心理カウンセラー。

現在は、都内のクリニックでカウンセリングをする傍ら、講師として、毎週(土)横浜で講義を行っている。